看護の心をみんなの心に

【事例】「サンクスナース」プロジェクト

 たくさんの感謝を看護師さんたちに、“ありがとう”の気持ちを届ける活動です。

1990年、『看護の日』が近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ5月12日に制定されました。そして、1992年には「看護師等の人材確保の促進に関する法律」が制定されました。そこから医療における看護の重要性が改めて認識され、患者さんや家族の方々からお礼の言葉を伝えたいという「サンクスナース」の活動が始まりました。

2018年、新「サンクスナース」プロジェクトとして、NPO法人キャンサーリボンズがその主旨を引き継ぎ、発起人の故・日野原重明先生はじめ5人の委員により新たな活動を始めました。患者・家族の皆さまから届く感謝のメッセージを看護師に皆さんにお届けする活動、看護師の皆さんの学びを支援する活動、コンサートで感謝の気持ちを表現する活動などに取り組みました。

このような活動には、多くの方々から賛同をいただき、個人のご寄付をはじめ、企業、有識者、文化人、メディアなど数多くの支援がありました。2020年のコロナ禍の中では、看護師へのメッセージを募集し発信しました。「サンクスナース」プロジェクトではそれぞれの時代の意見やニーズを看護師の方々のサポートにつながるような活動をしています。

共同代表:岡山慶子(株式会社朝日エル会長)

「看護の日」における朝日エル

  • 1990 『看護の日』が制定される際に、日本看護協会、厚生省より依頼されて、スローガン「看護の心をみんなの心に」を作成、現在も使われている。
  • 1991 厚生省・日本看護協会主催「看護の日」及び「看護週間」制定記念式典(日比谷公会堂)に協力。
  • 1992 「看護の日」シンポジウム開催にあたり、一般の人々の健康観や老後についての考え方、看護や医療への期待、また、一般の人々と医療者との考え方のギャップを探るために日本看護協会と共同で『看護をめぐる意識調査』 : 一般男女・医療従事者の健康・医療・看護観を実施。
    「看護の日」シンポジウムでの大江健三郎氏講演、林真理子氏の看護体験などを企画し実現。
  • 1993 『サンクスナース“看護師さんへ、ありがとう”』活動を開始。「看護師さんに役に立つことで、恩返しをしたい」という多くの方々の気持ちを、社会的に意義のある活動につなげる試みとして、故・日野原重明先生らが発起人で、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」(1992)が目指す「看護師等の資質の向上、高度な専門知識と技能を有する看護師等の確保」に貢献するための知識やスキルなどの学びの場・機会を提供
  • 1994 看護の質・看護師の地位向上に貢献した看護師のインタビュー記事「看護はいつも私のメインテーマ」を看護雑誌に連載~ 1996年
  • 1994『週刊朝日』4000号記念企画として「サンクスナース」特集、「若い看護師のネットワーク N³」結成
  • 2018 新「サンクスナース」プロジェクト:1993 年、故・日野原重明先生を始めとする数名の委員と共に活動を開始。30 年近い時が経った今も変わらず、「目の前の患者さんへの思い」と「科学的思考」をもって臨床の場に立ち続ける看護師の皆様に感謝の気持ちを届けようと、2020コロナ禍の中、看護師へのメッセージを募集し発信することを再開

共同代表:岡山慶子(株式会社朝日エル会長)/中村清吾(昭和大学医学部乳腺外科教授)

新しいシンボルマークについて

当プロジェクトにご賛同くださった学校法人 片柳学園 東京工科大学(医療保健学部とデザイン学部を併せ持つ)が学生に呼びかけ、新しいシンボルマークを募集。
38のデザイン案の中から審査を経て、新しいシンボルマークが決定。